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2006 09,19 21:29 |
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台風13号が通り過ぎたと思ったら、また台風が来ているのですね。
ちなみに台風14号はYAGI(やぎ)というちょっと可愛らしい名前だそうです。 しかし、最大風速は中心付近で40m/sとかなり強い台風だそうです。 ご注意ください。 さて、9月15日に厚生労働省より 終末期医療に関するガイドラインの原案が発表されました。 詳しくはこちら 射水市民病院での人工呼吸器の取り外しによる安楽死問題などを機に、指針作りが進められているようです。 安楽死をめぐっては、東海大学医学部付属病院の医師が1991年4月、末期がん患者に塩化カリウムを注射したとして殺人罪に問われ、95年3月に横浜地裁で懲役2年、執行猶予2年の有罪判決を受けました。 判決では、医師による合法的な積極的安楽死が認められる要件として、 〈1〉患者に耐え難い肉体的苦痛がある 〈2〉死が不可避で死期が迫っている 〈3〉苦痛を除去、緩和する方法がほかにない 〈4〉生命の短縮を承諾する患者の明らかな意思表示がある の4つが示されました。 今回のガイドラインでは、 終末期における医療内容の開始、変更、中止などは医療チームで慎重に判断し、 「どのような場合でも積極的安楽死・自殺幇助などの死を目的とした行為は認められない」 としています。 どの行為がこれにあたるかというのもまた問題になるかもしれませんが、はっきりとした指針を作ろうということです。このガイドラインは今後有識者による検討会を行うそうですが、厚生労働省では皆様からのご意見をおまちです。 私が少し疑問に思ったのは、 「治療方針の決定に際し・・・合意が得られない場合、複数の専門職からなる委員会を別途設置し・・・」 とあるところです。 病院であれば委員会も可能でしょうが、在宅の場合はどうするのでしょう?ケアマネージャーが行うサービス担当者会議をその委員会とするのでしょうか?どの専門職が必要になるかで変わりますね。 あまり起こらない状況だと思いますが。 短いので一度ガイドラインを読んでみてください。 あなたの考えはどうですか? PR |
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2006 09,03 13:00 |
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昨日、緩和ケアホーム「飛鳥」開設一周年記念講演会にいってまいりました。この講演会は奈良県ホスピス勉強会もかねています。
「医療におけるスピリチュアリティ」 について 関西医大心療内科学教授 中井 吉英 先生のお話でした。 いろいろと楽しいお話が出てきましたが、私の心に響いたのは 「無用の用」 のおはなしでした。 私も往診に行っているとよく皆さんに言われます。 「もういきててもしゃあないよ。」 「はよお迎えけぇへんかな。」 「何もすることもないし。」 その答えのひとつが「無用の用」だということです。 ----------------------------------------- 惠子「あなたの話は実際の役には立ちませんね。」 荘子「役に立たない無用ということがよくわかってこそ、はじめて有用について語ることができるのです。いったい大地はどこまでも広々として大きなものだが、人間が使って役立てているのは足でふむその大きさだけです。しかし、そうだからといって、足の寸法にあわせた土地を残して、周囲を黄泉にとどくまで深く掘り下げたとしたら、人はそれでもなおその土地を役に立つ有用な土地だとするでしょうか。」 惠子「それじゃ役にたたないでしょう。」 荘子「してみると、役に立たない無用にみえるものが実は役にたつはたらきを持っているということが、今やはっきりしたことでしょう」 -------------------------------------------- 「私なんか、何の役にもたたない・・・。」 ほんとうでしょうか? あなたを必要とする人、あなたがいることで笑顔になれる人 そんな人たちがいるのでは? 橅 なんと読むかご存知ですか? 木へんに無 無用の木とされていましたが実は非常に役立っていたのです。 なんという木でしょう? |
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2006 08,30 12:22 |
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癌で痛みがある方に
「緩和医療が必要なようですね。」 とお話しすると 「私はもう死ぬのですね。」 とおっしゃられる方がいらっしゃいます。 以前は もう治療がない。だから緩和医療だ という考え方でした。しかし、 精神的・肉体的に苦しみや痛みを抑えることで治療への意欲を回復したり趣味などの好きなこともできるようになることで免疫反応もよくなり、 結果として治療効果が高くなる。 という考え方もあり、がん治療と緩和ケアを早期に組み合わせるのが 最近の主流です。これを図示しますと、 これまでは、ある時点で治療は終了し、緩和医療のみでした。 現在は、がん治療と緩和医療は同時進行とする という考え方が増えてきました。 この表のように右へ行くほど(がんが進行するほど) 緩和医療の割合が増えます。 がんに対する考え方が変わってきています。 あなたにあった治療の方法、そして生き方を見つけましょう。 |
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2006 08,29 17:21 |
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良くこんな言葉を聴きます。
「最後は畳の上で死にたい。」 畳 この畳というものには日本人の心が宿るのでしょうか。 畳には、伝統的な畳以外にも柔道畳・坊主畳・カラー畳・円形畳・・・などなどいろいろあるそうです。 どんな畳にしろ日本人にとって畳は心が和む場所であるのでしょう。しかし、病院に畳の部屋があっても満足できるとは思いません。つまり、ここでいう「畳」とは家(家庭)の畳を言うのでしょう。 自分の家で最後を迎える。ほとんどの人が望むと思います。 しかし、戦争で海外でお亡くなりになった方、事故でお亡くなりになった方、大病で家に帰れなくなった方もおられます。帰りたかったことでしょう。 今の日本は社会的な事情もあり、家に帰れる状態ではあるけれども病院で亡くなる方が非常に多いようです。「畳の上で死ぬ」という望みは叶えられないまま家族以外に看取られる方もたくさんいらっしゃいます。それぞれのご家庭に事情がありますのでなんともいえませんが。 最近、若者による殺人事件が多発しています。 あるアンケートによると小学生の約半数が 「生き物はいったん死んでも、また生き返る」 と思っているそうです。 自分の家でおじいさんやおばあさんが息をひきとる・・・。 そんなことがあったころの子供は少し違う気持ちを持っていたでしょう。 いわゆる死生観というものが自然に教えられていたのかもしれません。 以前に比べれば、自宅で介護するという状況もかなり整いました。 自分の最後をどうしてほしいか。子供に伝えておくのも大事かもしれません。 これからは「畳」がなくなり「フローリングの上」や「カーペットの上」でとなるかもしれませんが・・・。 |
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2006 08,27 11:39 |
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現在ホスピス(緩和ケア病棟)は全国に約2600床あります。
日本におけるホスピスの歴史は、 昭和52(1977)年 わが国にはじめてホスピスが紹介される 昭和56(1981)年 聖隷三方原病院でホスピスが開設 昭和59(1984)年 淀川キリスト教病院でホスピスが開設 平成2(1990)年 厚生省が緩和ケア病棟入院料を新設 平成14(2002)年 厚生労働省が緩和ケア診療加算を新設 平成17(2005)年 3月現在緩和ケア病棟整備施設141施設、2,665床 とされています。 病床数が急激に増加し、わが国における緩和医療の高まりが見てとれます。 全国の緩和ケア病棟 そのうち近畿では21施設がありますが、奈良県においては 国保中央病院の緩和ケアホーム「飛鳥」の20床しかありません。 病院では、治療ができないので家に帰りましょうといわれ困っている方もたくさんおられます。 奈良県でもやっと緩和ケア病棟ができて一年経ちました。しかし、まだまだ十分とはいえません。緩和ケアを行っておられる先生方がさらなる緩和ケア病棟の充実に奔走しておられます。 あなたが癌になったら・・・ 将来、癌になっても安心して暮らせる街にしていきましょう! |
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2006 08,25 19:52 |
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ホスピス
ホスピスとは、主に末期がんなどで苦しんでいる人に対し、暖かなケアを提供し人生の最期を患者が安らかに過ごせるよう援助することまたはその場所を言います。 中世のヨーロッパでは、巡礼をする人に宿泊してもらう教会をホスピスとよびました。泊まった方が体の不調を訴えたときには、教会で世話をしました。そして、このような教会で聖職者が献身的に介護を行うことをホスピタリティ (hospitality) と呼び、ここからホスピタル(hospital)=病院 という言葉がうまれたといわれています。 現在、日本でホスピスというと、いわゆる「緩和ケア病棟」を指すことになると思われます。在宅ホスピスとはご自宅での緩和ケアをいいます。 この緩和ケア(Palliative Care)とはなにをいうのでしょう。 WHO(世界保健機関)では、がん医療における終末期医療を含む新しいケアの考え方を‘緩和ケア’と呼ぶように提言しました。この中で 「緩和ケアとは、全人的ケアであり症状のコントロールだけでなく、精神的、社会的問題の解決が重要である。そして緩和ケアの目標は、患者とその家族にとって出来る限り可能な最高のQOLを実現することである。」 とされています。 つまり、ホスピスと緩和ケアは、ほぼ同じと考えていただいていいと思います。 日本にはこんな言葉があります。 「一宿一飯」 旅の途中に泊めてもらったり食事をご馳走になること。 このように昔の日本にもホスピスに通じるものがありました。 今の日本人にも同じ気持ちがきっとあるはずです。 ホスピスや緩和ケアという言葉は海の向こうからやってきました。 でも、その心はずっと昔から私たちの中にあります。 「そんな心があるかな?」と思う方は心の中を探検してみてください。 見つかりましたか? |
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